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活動レポート

静岡山田錦研究会レポート

平成23年度産の稲を計測、計量。新年最初の活動、稲体の形態調査が行われる。

稲体の形態調査会

稲の各部の長さを測る

もみの数をかぞえる

稈基重測定の準備

稈基重を測定する

新しい年を迎え、静岡山田錦研究会の最初の活動である「稲体の形態調査」が1月25日、研究会の乗松精二相談役が営む磐田市のサンシャイン農場事務所で行われました。この「稲体の形態調査」は従来12月に行われていましたが、今年は都合で1月の実施となったものです。当日は厳しい寒さとなりましたが、鈴木良紀会長はじめ会員と事務局である花の舞の斎藤主任、JA職員ら約20人が集まりました。

この形態調査は毎年行われているもので、毎年9月下旬、花の舞の土田杜氏らによって刈り取り前のすべての圃場(田んぼ)の評価が行われますが、その時に会員から1株ずつ稲を提供してもらいます。それを、乗松相談役の作業小屋に保管しておき、冬に調査するものです。

もみの全数をカウンターで数える

調査はまず1株の茎を数え、1株の中の最も稈(茎)の長いものを除き、2番目、3番目に長いもの2本を選んで行います。測定するのは稲の全長、稈長(茎の長さ)、穂長、止葉長。そして、稈には6つの節がありますが、その節と節の距離(長さ)を測ります。

それから、枝梗(しこう・穂の先のもみを付けた細い枝)の数、もみの全数、その内の実になっていない数をそれぞれ数えます。もみの全数を調べるのは手間がかかりますが、カウンターを使い一粒、一粒ていねいに数えるのです。この作業は2つのグループで手分けして行われました。久しぶりに顔を合わせる人もいて、調査の合間には笑い声も聞かれ和やかな雰囲気でしたが、作業中はカウンターを指で押しこむカチカチという音が室内に響いていました。

手間のかかる稈基重の測定を行う

もう1つのグループは稈基重(かんきじゅう)の測定を行いました。これは、平成18年度から行われているもので、稲一株のいちばん下の地ぎわを切り落とし、そこから上10cm分を切り取ります。そして、1本1本の皮をむき芯だけ残し、その重さを計り、10本当たりの重量に換算した数値を出します。

平成18年度に調査したところ、この数値と収量に関連性があることが判明しました。そのため、平成19年度以降は稈基重10本当たり2.0g以上を目標としてやってきました。2.0g以上あるということは茎がしっかりしていることを意味します。茎が太ければ栄養を組織に蓄えることができます。しかし、細いと栄養を組織に送ってやることができません。そこで、研究会では稈基重2.0g以上を目標として山田錦の栽培を行っています。

稲体に台風の影響

朝から始まった調査はちょうど昼12時で終了しました。ここで得られた数値は「山田錦稲体の形態調査表」「山田錦選別前全粒および稈基重関連値調査表」としてまとめられます。今年はいつも1月に行われている勉強会が3月に開催される総会時に行われることになったため、その時に、会員に配布され、当日のテキストとして使われる予定です。

調査が終わってから研究会の鈴木会長に話しを聞くと、「去年9月の台風の影響で止葉が途中で切れていたり、もみが飛んでしまっているものもあって、予想数値を入れた稲も少しありました。止葉長などはその下の葉を見れば、かなり近い数値が予測できるのでそれほどデータに影響はないと思います」と言い、稈基重については、「毎年数値は少し変動しますが、今年の稲は少し数値が少ない(軽い)ように思いました。その原因については今後検討したいと思います」と語りました。

今年は収量を増やしたい

つづけて、昨年11月下旬に行われた成分分析の結果を含め、平成23年度産の山田錦全般について聞くと、「平均反収は5.65俵でした。平成22年度の平均反収は5.81俵でしたからやや少ないです。もう少し、6俵近くまでいきたいですね」と言い、反収は前年を上回りませんでしたが、もう一つ重要な項目であるたんぱく質含有率は、「平均6.6%でした。去年が6.8%ですから、数値は6%後半で安定しています。極端に高い人や低い人はもういません。これはいいことです」と語り、たんぱく質含有率についてはもはや心配はないようです。

米全般では、「質は前の年よりもいいように思います。米につやがあります。夏場に猛暑の日が少なかったためだと思います」。今年の目標については、「収量を増やしたいですね。そのためには、きめ細かな管理をしなければいけなくなります。しっかりやるよう徹底させたいと思います」と語りました。

次回は3月上旬、会員全員が集まり、総会、勉強会が開催されます。

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