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活動レポート

静岡山田錦研究会レポート

平成22年度収穫の山田錦の「成分検査」と「稲体の形態調査」を実施。

会長の講評を聞く会員

成分分析結果に注目

杜氏賞を選ぶ土田製造部長

会長賞を選ぶ鈴木会長

稲の各部を計測する

一粒一粒数える

米の大きさを計る

稈基重の測定の準備

一本一本皮をむく

稈基重の測定

「静岡山田錦研究会」の今年最後の活動である、収穫した米の成分検査と稲体の形態調査が研究会の乗松精二相談役が営む磐田市のサンシャイン農場事務所で行われました。今回は2つの活動をまとめてレポートします。

タンパク質含有率の計測は再度行うことに

平成22年に収穫した山田錦の成分検査は11月25日に行われました。これは全員参加の活動としてはその年の最後の恒例の活動となるもので、ほとんどの会員とJA関係者、そして、花の舞から土田製造部長、青木製造部長補佐、事務局の斎藤副杜氏が参加しました。

成分検査は以前より成分分析機を使用して行われています。そうすることでスピーディーに米に含まれるタンパク質、水分、アミロース、脂肪酸などの量を計ることができます。中でも、最も重要視されるのが米に含まれるタンパク質の量です。タンパク質が多いと酒にしたときに雑味が出てしまうからです。研究会では発足当初からタンパク質含有率7.0%以下をめざしてやってきました。過去5年の結果を見ると、平成17年、18年は全員がその数値を達成。19年は1人だけ7.0%を超えました。そして平成20年は全員が達成。21年は一人を除き他の会員は見事に7.0%以下を達成しています。

平成22年も選別した2.0mm以上で検査済みの全員の米を集め一人ひとり計測を行いましたが、数値にバラツキがあり、正確さに欠ける恐れがありました。そこで、公平性を期すため、成分分析機をメーカーでオーバーホールして、もう一度、稲体の形態調査を行う日に計測することになりました。

優秀な山田錦を選出して各賞が決定

成分検査が終了した後で平成22年度の優秀な米を選出するための審査が行われました。審査は、玄米を見やすいように白い皿と黒い皿両方に入れ、生産者の名前が分からないように、皿には番号だけを付け、テーブルの上に並べ、それを、研究会の鈴木良紀会長、花の舞の土田製造部長、青木製造部長補佐、JAの検査員がじっくり一皿ずつ吟味して行われました。また、会員も並んだ米をチェックしながら話し合う姿が見受けられました。

その結果、静岡山田錦研究会会長賞には砂川利広さん、花の舞社長賞は菅沼丈作さん、花の舞杜氏賞は杉田政彦一さん、そして、JAとぴあ浜松農産物検査委員賞は坪井和幸さん、JA遠州中央農産物検査委員賞には乗松弘泰夫さんの米が選ばれました。選ばれた米の生産者は3月に開催される静岡山田錦研究会の総会において表彰されます。

全員の米を審査した鈴木会長は「きれいに膨らんでいる米もあれば、中にはやや小さいものもあり、バラツキがありました。やはり、高温障害が出ていますね。しかし、あの猛暑をよくこらえてくれたと思います」と語り、猛暑に見舞われたわりにはまずまずの出来であったことがうかがわれます。タンパク質含有率については「数値が少し高いものもありました。夏場の猛暑のために稲の根が肥料を吸収せず、涼しくなってから吸い上げたために高くなったのではないかと考えます。いずれにしても、万全を期すためにもう一度測定することにします」と語りました。

稲の各部を測定する形態調査を行う

12月10日には会員有志と事務局の花の舞斎藤副杜氏、JA職員が集まり「稲体の形態調査」を行いました。これは毎年行われているもので、9月下旬、花の舞によって刈り取り前のすべての圃場(田んぼ)の評価が行われますが、その時に会員から1株ずつ稲を提供してもらいます。それを保管しておき、この時期に調査するものです。

調査はまず1株の茎を数え、稲の全長、稈長(茎の長さ)、穂長、止葉長。そして、稈には6つの節がありますが、その節と節の距離(長さ)を測ります。それから、枝梗(しこう・穂の先のもみを付けた細い枝)の数、もみの全数、その内の実になっていない数をそれぞれ数えます。

別のグループは米の大きさの測定を行いました。これは、もみすり後の米を全員に提供してもらい行うものです。研究会では1粒の大きさ(厚さ)が2.0mm未満の米を減らすことを目標としてやっています。

測定は、まず一定量(250グラム)のサンプルの米を網目2.0mmの選別器に入れ、2.0mm以上とそれ以下に分け、2.0mm未満の分の重量を測定します。そして、更に2.0mm未満の米を網目1.95mmの選別器に入れて分別し、1.95mm未満の分の重量を測定します。こうして、全員の米を測定、最後に一定量に対するそれぞれの比率を計算するのです。

この他に、稈基重(かんきじゅう)の測定も行われました。稲一株のいちばん下の地ぎわを切り落とし、そこから上10cm分を切り取ります。そして、1本1本の皮をむき芯だけ残し、その本数と重さを計り、10本当たりの重量に換算した数値を出します。その数値が2.0g以上あれば茎がしっかりしていることを意味するため、研究会では稈基重10本当たり2.0g以上を目標としています。

測定値は23年度の米づくりに活かされる

この測定調査は作付けした会員(平成22年度は52人)の稲すべてに対して行われました。ここで得られた数値は「山田錦稲体の形態調査表」「山田錦選別前全粒および稈基重関連値調査表」としてまとめられます。そして、1月下旬に開催される全員参加による「勉強会」で会員に配布され、有効に活用されます。

なお、11月に行われた成分検査では成分分析機の調子が悪かったために、この日にもう一度成分検査が行われる予定でした。しかし、機械の修理が間に合わなかったので延期となり、再度行うことになりました。それが済むと、静岡山田錦研究会の平成22年度のすべての活動が終了します。そして、1月の勉強会から新しい年の活動がまた始まります。

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